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中沢

45歳定年説

先日またいつもようなテーマ?でSPA!の取材がありました。


SPA!は私が大学生くらいの頃に創刊され、エロ雑誌と見間違えそうになれどギリギリのエロ雑誌でもない線をついている「人間とは何ぞや」を追求していて(注;私個人の見解です)とても大好きな雑誌ですので、どんなに忙しくてもどんなに急(例えば木曜に打診があって「来週の月曜までに」とかも)でも、その時点の全力を尽くして対応しています。

2時間くらい準備して1時間話して、採用されたのは5行とかもあり……しかも、全然お金にもならなく仕事にもつながりませんが。でも好きだから仕方ないです。


テーマについては世に出る前なので書けませんが、一連の会話を終えて最後の雑談の中で話した思い付きの都市伝説のようなストーリーが、我ながらぞっとした?ので、メモしておきます。


先日、有名な経営者のかたが「45歳定年プラン」をいきなり打ち出してネット住民がざわざわとしていました。

唐突感はあれど、私もプロ経営者の経験者の端くれとして、言いたいことはかなりわかります。ただまあ、ちょっと実現は難しいかなと思います。そんな会社に勤めたいと思う人が少なくとも現時点では圧倒的少数派だから、組織が縮小の一途を辿るでしょう。時代の風潮が変わればわかりませんが。


しかしここで注目すべきは、メガ商社出身で恐らく今でも心はメガ商社の人、恐らく経済団体・政権・官僚との付き合いの深い人、日本のメインストリームにいる人が発信したことです。そんな人が自分だけの思い付きでそんな刺激的なことを発信するはずがないです。


<ここからかなり妄想ですが>

官僚など政権筋からそうしたことを発信してくれという直接間接の後押しがあったのではないかと邪推します。

どうしてそんなことをしたいのか?


労務に関することは国が推進して浸透・定着するのにだいたい10-20年かけています。この20年くらいやりたかったことの1つに、定年延長があったのではないかと。

延長させたい理由は、人口減少問題を解決できなく社会保障費が膨れ上がる一方の中で、年金の支払いを少なくしたい、なるべく企業に労働者を長く面倒見させたいことです。


ところが、定年延長が思ったよりもなかなか進んでいないのでしょう。

15年以上前から努力義務だとかなんとか打ち出されていますが、一部のちゃんとした優良企業でやっているのにすぎなく、仮に延長されたとしても60歳になったら定年再雇用という形で現役時代の3-5割に給料が下がるので、辞めて年金の世話になる人もあまり減らない。



理由は明白で、そこまで企業にお金の余裕がないからです。

そこで、役人は考えます。


「コロナがはやるから通勤を減らそう、だったら通勤電車を間引きせさせよう」とさせて、結果的に駅のホームに人が溢れて感染がより増えるというようなピント外れのことを大真面目に考えるのが役人です。

「お金がないなら、もっと早い段階から賃金を合法的に下げられるようにすればいいのか。そしたら65歳まで雇ってくれるはずだ」と考えたのではないかと。


ただし、単に「下げていいよ」としたら、今まで岩盤のようにあった労務関係の法律がたくさん立ちはだかりますし、暴動も起きかねません。

そこで、「『45歳までに成長しなさい、あとは自由です』という建付けで、『自由だけど他にどこにも行き場がなかったら定年再雇用で給料は現役時代の半分です』とできるようにすれば、企業も財務負担が減るから65歳まで雇ってくれるのではないか?」と考えて、それをじわじわと進めるために、オピニオンリーダーにまず頭出ししてもらったのでは、と。


と、SPA!の編集者に「45歳定年説についてどう思いますか?」と聞かれ、とっさに考えて話していました。

恐らく1文字も採用されませんが、我ながらよくとっさに考えた都市伝説だと思ってしまいました。

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